免疫力向上効果としての鍼灸
虚弱体質(体質改善)、病中 病後、風邪予防などに効果があります。
免疫力向上効果としての鍼灸
松尾芭蕉は、足三里 にお灸を続ける事により、足の疲れをとるだけではなく、胃腸の働きを活発(胃酸を増やし、胃を収縮、胃大腸反射により腸の蠕動運動を進めお通じの改善にも‥)にして、当時亡くなる人も多かった、食中毒 予防の為にも続けていました。 更に、侵害刺激としての灸に体が反応し、白血球やそれを助ける樹状細胞を増やし、免疫力向上により、病気を防ぎ体調を整える役割を果たしました。
ウイルスとの攻防戦に負けない様に。!
痛みやストレスでもそれが続くと免疫力は下がります。
現在も、西洋医学と助け合い補いながら行われています。
例えば
・身体の丈夫なお子様には、インフルエンザに罹患した際、タミフルの代わりに麻黄湯を処方。
・退院後の弱っている高齢者に、体力回復の為、西洋薬に代えて、補中益気湯を処方。
・鎮痛剤で、副作用軽減の為に、胃腸の弱い方に、鍼灸療法。
・頭痛、肩こりがひどい時、鎮痛剤、筋弛緩薬、だけに頼らず、日常生活動作の見直し、体操、鍼灸、マッサージ、ストレッチ等も取り入れる。
・向精神薬[抗精神病薬(統合失調症)・抗不安薬(神経症)・抗うつ薬(うつ病)・抗躁薬:気分安定薬(躁病)・睡眠薬(不眠)・抗認知症(認知症)・精神刺激薬)〕だけに頼らず、東洋医学や軽い運動、趣味嗜好を取り入れる。
・東洋医学の治療を続けているが、時に我慢の出来ない痛みが有り、消炎鎮痛剤の投薬や注射を受ける。
・副作用の強い抗がん剤の治療中の患者さんが、治療を続ける為、精神的なケアや疼痛の管理の為、カウンセリング、ヨガ、鍼灸を併用し、抗がん剤治療を続ける。
・皮膚のかぶれやお薬の事が心配なので、湿布薬とヒナイシン(置き鍼)・粒鍼(刺さない鍼)も交互に使用する。
・お薬や栄養補助食品だけに頼らず、季節のバランスの良い安全な食材を選び、冷えの改善の為、お灸(はり)を続け、免疫力を上げ、病気にかかりにくい強い身体をつくる。昭和30年代の和食(孫は優しい/まごわやさしい)やイタリアンが長寿食と言われています。
健脚だった当時の足跡や研究から、江戸時代前期の俳諧師・松尾芭蕉は、上忍(身分の高い忍者)だったそうです。
灸は、痕が残らない施術の方法や、心地よい暖かさで痕が残らない温灸もあります。
免疫力とは
免疫とは体内で発生したガン細胞や外から侵入した細菌やウイルスなどを常に監視し撃退する自己防衛システムのこと。 いくつもの免疫細胞が協調しあい人間の身体の中では毎日、がん細胞などの異物(身体に害をもたらす細胞)ができます。 では多くの人はなぜ、発病しないのでしょうか? それはさまざまな免疫細胞が連動し、ガンを死滅させるために働いているからです。免疫というシステムが無くなったとしたら、すぐに何らかの病気にかかってしまうのです。15歳までに出来上がり、20歳を超えると免疫力は落ちていきます。
免疫細胞は血液の中にいます。体温が下がり血行が悪くなると、体内に異物を発見しても素早く攻撃できません。
免疫力が正常に保たれる体温は36.5℃程度といわれています。、免疫力は、体温が1℃下がると30%低下し、逆に1℃上がると一時的には最大5~6倍アップするともいわれ、体温を上げる=冷えを改善することの重要性がよくわかります。
以下説明をご参照下さい
1白血球の種類
*白血球を特殊な色素(ギムザGiemsa染色液)で染めた場合、酸性の染料に染まりやすい顆粒を好酸球、塩基性の染料に染まりやすい顆粒を好塩基球、どちらにも染まり中間に染まる顆粒を好中球という。
白血球の機能
好中球は、マクロファージ(大食細胞)とともに体内に侵入した細菌を攻撃し貪食する。これを食作用 phagocytosis という。好中球は変形しながら、血管壁を自由に通過できる。これを血管外遊走 diapedesis という。
好中球やマクロファージは、特定の化学物質に対し化学走性 chemo taxis を示し、近寄ったり逃げたりする。好中球は酵素を分泌して血管壁の一部を溶かし、再び修復する機能をもっている。このため、感染源のあるところはどこでも到達できる。 好酸球と好塩基球はアレルギー反応に関与している。好塩基球はアレルギーを起こし、好酸球はアレルギーを抑えるとみられている。
単球は白血球の約5%を占め、好中球に次いで活発な貪食作用をもつ。単球が血管外に出ると組織マクロファージとなる。細菌や不用になった細胞を貪食する。このため、大食細胞ともいう。
リンパ球は免疫反応において中心的役割を担っている。リンパ球にはB細胞とT細胞がある。B細胞は赤色骨髄で産生される。T細胞の未熟な細胞は赤色骨髄で産生されるが、未熟なままで血液中に放出され、胸腺やリンパ組織に行き、そこで成熟して再び血液中に放出される。
顆粒球の寿命は3~15日で、赤血球より短い。ほかの白血球については、はっきりしていない。
サイトカイン
生体の細胞間では、さまざまな情報交換が行われているが、特に免疫系、造血系の細胞間で情報伝達を担う一群の液性因子をサイトカイン cytokine とよび、可溶性タンパク質である。サイトカインは主としてリンパ球やマクロファージから放出される。
特にリンパ球などの免疫を担う細胞から放出されるものをインターロイキン interleukin という(このほかのサイトカインには、コロニー刺激因子やインターフェロンなどがある)。