麻痺の分類とケア、鍼灸、リハビリ
脊髄損傷や脳血管疾患は、術後、又投薬後・投薬と合わせて、リハビリや介助(残存機能を活用しての介護)が必要です。
中国天津の病院では脳卒中に、醒脳開竅法という鍼灸治療も行われています。
分類や片麻痺の方の介助法などを中心に、鍼灸やリハビリも少しご紹介したいと思います。
1麻痺の部位による分類
-四肢麻痺
両上下肢麻痺
大脳 脳幹 頸髄等に障害
体幹の筋肉も麻痺の為座位困難
-対麻痺
両下肢麻痺 両上肢健全
脊髄損傷が多い
-片麻痺
片側上下肢麻痺
脳卒中、頭部外傷による片側の脳、
脊髄損バランス保持機能低下の為、要介助
-単麻痺
上下肢のいずれか一肢
多くはポリオ
2機能による分類
-運動麻痺
完全麻痺
不完全麻痺
-感覚麻痺(知覚)
・T字杖の歩行の基本動作(T字杖は不安定なので比較的重症でない方の使用です。少し前側方につき肘を軽く曲げ、大転子(股関節の出っ張り)の高さに合わせます)
1.平地/平地段差・障害物
1杖 2患側足 3健側足 の順で介助者は患側側へ、腰付近に手を添えるか、触れない程度(腰・患側肘付近)に緊急時に支えられる位置に。
2.上り階段
1杖 2健側足 3患側足 の順で介助者は患側後方へ、腰付近に手を添えるか、触れない程度(腰・患側肘付近)に緊急時に支えられる位置に。に緊急時に支えられる位置に。
3.下り階段
1杖 2患側足 3健側足 の順で介助者は患側前方へ、腰付近に手を添えるか、触れない程度(腰・患側肘付近)に緊急時に支えられる位置に。
・患側側から介助する為、分回し歩行(片麻痺の方に多くみられ、麻痺側の足を前に出す為に、麻痺側の頸部・肩部の筋肉をも使い骨盤を上に引き上げ骨盤ごと膝伸展位・足部底屈位のまま足を外側から回して前に出す、麻痺側半身を一つの塊の様に一気に動かす)のある方の介助者は、緊急対応する為、離れすぎず絶妙な距離間を保つことが大切です。また麻痺側(介助側)の肩関節脱臼を起こしやすいので、腕をつかんで引っ張る様な介助は厳禁です。 尚、患側・健側の順は原則です。
・脳卒中(後遺症)の鍼灸治療
1.伝統的鍼灸治療
曲池 外関 合谷 陽陵泉 足三里 太谿 肩ぐう
2.醒脳開竅法 天津中医学院では、伝統鍼灸に比べ有効率が倍以上の76.7%としている。
内関 水溝(人中)極泉 尺沢 合谷 委中
内関には1分の提挿(鍼の刺入引き上げ)と捻転の瀉法
人中には、雀啄瀉法、目に涙に潤むまで
極泉 尺沢 合谷 委中
提挿瀉法 3回程度の抽動(手足が動くまでの刺激)
3.頭針療法 体鍼との組み合わせも
片麻痺 運動区
感覚障害 感覚区
醒脳開竅法とは、天津中医学院で考案された。
脳卒中は、竅閉神匿(孔を閉じて神を内に隠す)により起こるとし、醒脳開竅をし、疎通経絡 滋補肝腎 し改善を目指す。
・リハビリの1つを紹介
*PNF Proprioceptive Neuromuscular Facilitation 固有受容性神経筋促通法
脳血管障害・脳性麻痺、脊髄性疾患等による神経障害・筋力低下・協調性不全・関節可動域制限などの改善、日常生活に必要な運動機能を獲得・向上させるためのテクニック。
一般の健常者やSports選手に対しても、全体の筋力バランス・柔軟性・持久力・反応時間・運動能力の低下に対して、運動機能の改善と向上に応用出来、高度なスポーツ技術を獲得・向上させる為のSkill(巧緻性)に適応できる。
術者が刺激と操作を加え生体反応を引き出す治療法。
大学病院やリハビリテーション病院・特に脳血管障害の方に対してリハビリの施設で理学療法士の先生が中心に行われています。
当院は、肩関節の疾患、腰、下肢その他に対してのリハビリを中心に行っております。
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